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日野市で寿司と言えば【創業昭和22年すし おおまさ】

あなたは江戸前鮨と聞いて何を思い浮かべますか?

最近では回転寿司など気軽に食べられるお店が増えましたが、本格江戸前鮨と聞くと、ちょっと入りづらいと感じませんか?

安心してください。業界の方には嫌われますが、創業昭和22年三代目、すし職人歴30年の私が一般的な江戸前鮨のルーツから今さら聞けない、ちょっとした疑問など解説していきます!

 

今さら聞けない【すしとは】

寿司イメージ

諸説ありますが一般的に東南アジアで魚を米で発酵させ長期保存させるために作った物でした。後に日本に渡り熟鮓(なれすし)と呼ばれ、その後は箱鮓や押し鮓などが登場しました。

江戸時代になると、酢飯の上に生の魚介類を載せて握った物を江戸前鮨と呼びました。他にも海苔で巻いた、巻き寿司やどんぶりに酢飯を盛り魚介類を載せた、チラシすしなど様々な形に派生していくようになりました。

すし・鮓・鮨・寿司って何が違うの

ひなにぎり

すしの表記はお店によって様々ありますが、どのような意味があるのでしょうか?

この「鮓」は最も歴史が古く、すしの原点である魚とお米を発行させて作るすしの意味を持ちます。

「鮓→鮨→寿司」の順番に歴史があり、最も江戸前すしで使われる表記です。

「鮨」は魚編に旨い(うまい)と書きます。江戸前は鮮度の良い脂の乗った魚を使って、すしを握っていた為、この字がよく使われます。

寿司

最も一般的な表記の「寿司」ですが、この「寿司」は当て字です。現在では魚介類の他にもお肉や野菜などいろいろな食材を使って創作寿司が作られています。

江戸前鮨は何が違うの

カウンターイメージ

東京湾で獲れた魚介類を主に使う、すし屋のことを主に江戸前鮨と言います。現在は流通や冷蔵庫などの保存方法が向上したので、全国各地の食材を使っても、江戸前と言います。

「江戸前(東京湾)→東京地域。蝦夷前(北海道各港)→北海道地域。相模前(相模湾)→神奈川地域」など。

にぎりすし一貫とは

車エビ

現在ほとんどのお店が、にぎりすし1個です。

以前は一貫で、にぎりすし二個でした。

そもそも、なぜ一貫で二個だったのだろうか?

それは江戸時代、まだ屋台すしが支流だったころ、金銭の単位であった「貫」に関係があります。当時は、穴があいた一文銭を約1000枚、紐で束ねたものを一貫と呼んでいました。

※また、貫(カン)にもいろいろありますが、ここでは割愛します。

いくらなんでも約1000枚では大きすぎてしまうので、100枚を束ねた百文さしを大げさに言い表して一貫と呼んでいたそうです。

時代劇で銭形平次が腰にぶら下げていたのが百文さしで、よく投げていたのが一文銭です。

この大きさがちょうど、すしの大きさと同じだったことから一貫と呼ばれたそうです。

しかし、一貫があまりにも大きかったため、芸者さんや舞妓さん達が「食べづらいので、半分に切って」と注文するようになり、一貫を半分に切って二個になったようです。

※諸説ありますが、私は先々代より聞いております。

すしの食べ方(醤油のつけ方)

マグロ刺身

あなたはにぎりすしやチラシすしを食べるとき、どんなふうに醤油をつけていますか?

  • わさびをしょうゆに溶いて、直接ネタにつける?
  • にぎりのネタを取って醤油につける?
  • 軍艦はひっくり返して醤油をつける?など

みなさんさんそれぞれの食べ方があると思います。食べ方に決まりはありません。

好きな食べ方で食べるのが一番ですが、ここではすし職人もやっている方法を紹介します。

おすすめの食べ方!

わさびは香りが命です。醤油にわさびを溶かずに直接ネタにわさびを載せて醤油をつけて食べると美味しく食べれます。

また、軍艦や海苔巻きなどはガリ1枚~適量をしょうゆに浸して、ガリを刷毛のように軍艦につけると上手に食べれます。

もう、シャリが醤油でベシャっとなったり、軍艦をひっくり返してシャリとネタがはがれてしまったり・・・などの失敗がありません。

一度試してみてはいかがでしょうか?

本当は教えたくない!すし職人の隠語

カウンターイメージ

アガリ

最後に出すお茶のこと。現在では最後に出さなくとも言われます。

アニキ(兄貴)

先に使うものを示します。

エンガワ(縁側)

平目などのヒレの付け根部分のこと。

オアイソ

主にお会計のことを指すがお店側の人がお客さんに対して「愛想がなくてすみません」もしくは「もう私に愛想が尽きたの、帰らないで」という意味。

オドリグイ(踊り食い)

海老など活きているものを(締めずに)活きたまま食べること。

ガリ

生姜の甘酢漬けのこと。食感がガリっとするから。

ギョク(玉)

厚焼き玉子のこと。

クサ(草)

海苔のこと。

ゲタ(下駄)

すしを載せる板のこと。

シャリ(舎利)

すし飯のこと。仏舎利からきています。

シュッセウオ(出世魚)

成長とともに名前が変わる魚のこと。縁起物。

(若い順)

スズキ・・・フッコ → セイゴ → スズキ

コハダ・・・シンコ → コハダ → ナカズミ → コノシロ

ハマチ・・・ワカシ → イナダ → ワラサ(ハマチ) → ブリ

ボラ ・・・イナ → ボラ → トド

マグロ・・・メジマグロ → チュウボウ → 本マグロ

出世魚にはいろいろな呼び名もあります。豆知識として覚えてみてはいかがでしょうか。

シュン(旬)

今が食べごろの時季。すし屋では、旬の物は「安くて、旨い」とされています。

また、すし屋は食材の走り→旬→名残りを大事にします。

シロミ(白身)

一般的にはタイ、カンパチ、ヒラメ、スズキなど主に身質が白い物を言います。

タネ

ネタ(食材)のこと。

ヅケ(漬け)

まぐろを醤油に漬けたもの。

テッカ(鉄火)

まぐろの赤身を海苔で巻いたもの。鉄火場(博打)で食べやすい様に作った事からきています。

ナミダ(涙)

わさびのこと。つけすぎると涙がでることから。

ニキリ(煮切り)

酒と味醂を煮きってから醤油と合わせたもの。

ニツメ(煮詰め)

穴子の煮汁を煮詰めたもの。またイカの煮汁を煮詰めたもの。

ノレン(暖簾)

閉店のこと。

ハシリ(走り)

初物。まだ少し旬には早いこと。江戸っ子は、気が短く気が早いので少し早いぐらいの方がステータスを感じたりしたそうです。

ヒカリモノ(光物)

一般的に、アジ、イワシ、コハダ、サンマ、サヨリ、サバなど。主に海中でキラキラ光る魚を言います。

ミヤジマ(宮島)

しゃもじのこと。

ムラサキ(紫)

お醤油のこと。

ヤマ

品切れのこと。又は笹のこと。などなど

隠語の語尾に「り」が付く言葉はサービス品だった!

・あがり(お茶)

・ガリ・クサ(のり)

・シャリ・煮きり

など

※お店によって違いはありますが、現在は有料の所が多いです。

すし職人の数の隠語(符牒・ふちょう)

会計

昔の江戸前鮨にはメニューなどが無く、値段表記もありませんでした。俗に言う時価でした。

そのため、お会計の際にお客様には知られないように金額を会計係に伝えるために出来たのが、符牒(ふちょう)です。

現在は明朗会計のお店が増え、価格がしっかりと表示されております。

1ぴん        34げただり               67ろんせい         100ぴんころならび

2りゃん     35げため                  68ろんばん         101ぴんころぴん

3げた        36げたろん               69ろんきゅわ      102ぴんころぶり

4だり       37げたせい               70せなころ         103ぴんころげた

5めのじ     38げたばん               71せなぴん         104ぴんころだり

6ろんじ     39きゅわげた           72せなぶり         105ぴんころがれん

7せなん     40だりころ               73せなげた         106ぴんころろんじ

8ばんど     41だりぴん               74せなだり         107ぴんころせい

9きゅわ     42だりぶり               75せながれん      108ぴんころばんど

10ぴんころ   43だりげた             76せなろん         109ぴんころきゅわ

11ぴんぴん   44だりならび          77せなならび      110ぴんぴんころ

12ちょんぶり 45 だりはん              78せなばん         111ぴんぴんならび

13そくげた   46だりろん             79せなきゅわ      112ぴんぴんぶり

14そくだり   47だり                    80ばんころ         113ぴんぴんげた

15ちょんめ   48だりばん             81ばんぴん         114ぴんぴんだり

16そくろん   49だりきゅわ          82ばんぶり         115ぴんぴんがれん

17そくせい   50めころ                 83ばんげた         116ぴんぴんろんじ

18そくばん   51めぴん                 84ばんだり         117ぴんぴんせな

19そくきゅわ 52めぶり                 85ばんがれん      118ぴんぴんばんど

20のころ     53めげた                 86ばんろん         119ぴんぴんきゅわ

21のぴん     54めだり                 87ばんせい         120ちょんぶりころ

22のならび   55めならび             88ばんならび      121ちょんぶりぴん

23のげた     56めろん                 89ばんきゅわ      122ちょんぶりならび

24のだり     57めせい                 90きゅわころ      123ちょんぶりげた

25やっこ     58めばん                 91きゅわぴん      124ちょんぶりだり

26のろん     59めきゅわ             92きゅわぶり      125ちょんぶりがれん

27のせい     60ろんころ             93きゅわげた      126ちょんぶりろんじ

28のばん     61ろんぴん             94きゅわだり      127ちょんぶりせい

29のきゅわ   62ろんぶり             95きゅわがれん  128ちょんぶりばんど

30げたころ   63ろんげた             96きゅわろん      129ちょんぶりきゅわ

31げたぴん   64ろんだり             97きゅわせい      130そくげたころ

32げたぶり   65ろんがれん          98きゅわばん      131そくげたぴん

33げたならび 66 ろんならび           99きゅわならび  132そくげたぶり

すしネタのについて

カウンターイメージ

最近では、すしネタも様々な種類がありますが、ここでは一般的な江戸前鮨のネタを紹介します。

鮪(マグロ)

スズキ目サバ科マグロ属。主に、本マグロ・ミナミマグロ(インド)メバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガマグロなど。

・大トロ→マグロの腹の部分。 脂分が多いい。口に入れた瞬間に、トロける。

・中トロ→トロの部分と赤身の部分が合さった部位。脂も差ほど強くない。

・赤身→マグロの赤身部分。昔はトロなどより赤身の方が、価値があった。

・鉄火巻→マグロの赤身を、海苔で巻いたもの

・づけ→マグロの赤身を、しょうゆなどで漬けこんだもの。

真鯛(マダイ)

スズキ目タイ科。たんぱくで歯ざわりが良い。おめでタイと言ってよくお祝いの時に食べられる縁起物です。

縞鯵(シマアジ)

スズキ目アジ科。夏場に上品な脂がのる高級魚。

間八(カンパチ)

スズキ目アジ科ブリ属。味わい、脂、歯ごたえともに上質

平目(ヒラメ)

カレイ目ヒラメ科。冬場に脂がのり極上品。

縁側(エンガワ)

ヒラメのヒレに近い部分。脂が多いところ。

鰤(ブリ)

スズキ目アジ科ブリ属。旬は冬場。脂の乗りは、マグロに匹敵するほど濃厚で、味わい深い。

鱸(スズキ)

スズキ目スズキ科。冬のヒラメ・春のタイ・夏場のスズキと、よく言われる。

鯖(サバ)

スズキ目サバ科。主に酢で〆てある。脂ののりが良く非常に美味しい。

鯵(アジ)

スズキ目アジ科。味が良いので、「アジ」と言われるぐらい美味しい。

小肌(コハダ)

ニシン目コノシロ科。お寿司にしか使われない、特殊な魚。出世魚です。

若い順に。新子(シンコ)→小肌(コハダ)→中墨(ナカズミ)→鮗(コノシロ)

鰯(イワシ)

ニシン目ニシン科。脂が良くのり、大衆的な魚。

細魚(サヨリ)

ダツ目サヨリ科。淡白で白身魚に近い味わい。腹が黒い魚なのでお祝いの時には使わない。

秋刀魚(サンマ)

ダツ目サンマ科。秋に取れる脂の乗った物が絶品。

鰹(カツオ)

スズキ目サバ科。春の初かつお、秋の戻りかつお、と言って、旬が二回ある魚。

穴子(アナゴ)

ウナギ目アナゴ科。寿司ネタの中でも代表的な煮物。各お店の味が出るもの。

サーモン→シャケ

海で獲れたものをサーモン。川で獲れたものをシャケと呼びます。

サーモンはサケ目サケ科。何とも言えない味。腹の部分は、マグロの中トロに、似ている。

川で獲れたシャケは主に焼き魚として使います。

イクラ(ロシア語で魚の卵)

サケの卵。寿司ネタの中でも常にベスト3に入る人気のネタ。

雲丹(ウニ)

ナガウニ科。何とも言えない濃厚で甘味のある不思議な味。

鮑(アワビ)

ミミガイ科。寿司ネタの中でも超高級品、歯ごたえがとても良い。片思いとも言う。

赤貝(アカガイ)

フネガイ科。貝類では唯一赤い血液を持つ貝。鉄分の多いい貝。

青柳(アオヤギ)

バカガイ科。ちょっとクセのある貝だが、寿司ネタの王道。バカ貝とも言う。

帆立貝(ホタテガイ)

イタヤガイ科。柔らかく甘味もあり、クセのない貝。

鳥貝(トリガイ)

ザルガイ科。夏場が、旬で、生で食べるのが非常に美味しい。

海松貝(ミルガイ)

バカガイ科。歯ごたえが良く、クセのない貝。本ミル、白ミルがある。

平貝(タイラガイ)

ハボウキガイ科。ホタテに似た貝だが、弾力のある美味しい貝。炙ると更に甘みを増す。

車海老(クルマエビ)

クルマエビ科。すし海老の代名詞。ジューシイで甘味もありとても美味しい。

甘海老(アマエビ)→北国赤海老(ホッコクアカエビ)

タラバエビ科。とても甘味が強いので通称甘海老と呼ばれる。

牡丹海老(ボタンエビ)

タラバエビ科。北海道産が有名。肉厚で非常に甘くて、とても美味しい。

車子(シャコ)→隠語でガレージとも言う。

シャコ科。夏場に子を持ち煮詰めで食べると美味しい。

鯣烏賊(スルメイカ)

スルメイカ科。癖がなく美味しい。一夜干しや塩辛など一般的なイカです。

槍烏賊(ヤリイカ)→剣先イカなど

ヤリイカ科。産地によっていろいろと呼び名が変わります。

墨烏賊(スミイカ)

コウイカ科。江戸前鮨はこのイカをよく使います。

障泥烏賊(アオリイカ)

ジンドウイカ科。甘みが強く高級ネタの一つ。

最後に

豊洲

3代目店主の私も回転寿司やスーパーの刺身も食べます。安いからまずい、高いから美味しいとは言い切れません。

ポイントは(旬・鮮度)です。お寿司はもともと気取って食べるものではありませんでした。

回転寿司や高級寿司、近年様々なスタイルのお寿司屋が出てきましたが、私は自分に合ったお寿司を自由に食べてほしいです。

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